WEB3.0

注目度大のweb3スタートアップ企業を一覧で紹介

近年多くの企業が、事業開発や新規事業の立ち上げに向けて導入を始めているweb3.0。日本の企業だけでなく世界中の企業も、今後のビジネスチャンスとして注目しています。しかし、web3.0の導入や転職を考えている人にとって、現在どのようなweb3スタートアップ企業があるのか分からない人が多いのではないでしょうか。

この記事では、これからweb3.0に関連した事業を立ち上げたい人や、web3.0を導入して事業開発を考えている人の参考になるように、web3スタートアップ企業を一覧で詳しく紹介します。

web3スタートアップ企業への転職や参入を検討している人は、この記事を読んでビジネスチャンスを掴んでください。

web3スタートアップ企業とは?

「スタートアップ企業」とは、アメリカのIT企業が集まるシリコンバレーが発祥と言われており、設立から3年未満の短期的に急成長する企業を指します。その中でも「web3スタートアップ企業」は、ブロックチェーン技術を活用した個人情報保護や円滑な取引に特化した企業のことです。

よく混同されがちなものとして、ベンチャー企業があります。2つのおもな違いは、経営のベースとなるビジネスモデルです。既存のビジネスモデルをベースに事業拡大するベンチャー企業に対して、web3スタートアップ企業は革新的なアイデアでそれまでには無かった新規事業を開拓します。

web3スタートアップ企業を一覧で紹介

web3.0に関連するスタートアップ企業を一覧で紹介します。

  • 株式会社Gaudiy(ガウディ)
  • 株式会社ケンタウロスワークス
  • MZ CLUB
  • 株式会社UPBOND(アップボンド)
  • 株式会社Pacific Meta(パシフィックメタ)
  • 株式会社ナナメウエ
  • 株式会社HYPERITHM(ハイパーリズム)
  • Oasys(オアシス)
  • 株式会社ルーラ
  • 株式会社SHINSEKAI Technologies

 

株式会社Gaudiy(ガウディ)

株式会社Gaudiyは、ブロックチェーン技術を活用した事業を展開している国内の企業です。おもに、web3.0のプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」を運営・提供しています。2022年8月には、株式会社サンリオとweb3.0事業に向けたプロジェクトの協業を発表しました。

32億円の資金調達を達成しており、web3.0事業に向けた人材の積極採用・サービス向上に向けた開発費として活用しています。

株式会社ケンタウロスワークス

株式会社ケンタウロスワークスは、ブロックチェーン技術を活用したアプリの開発と、サービスを提供している国内の企業です。イーサリアム(仮想通貨)を使用した決済を、簡単かつスピーディに行えるアプリ「SCPay」を運営・提供しています。

さらに、株式会社博報堂と原本株式会社で共同し、web3.0における著作権問題を対策するサービス「C-Guardian(シーガーディアン)」を開発しました。

MZ CLUB

MZ CLUBは、2022年6月にweb3.0のプロジェクトとユーザーを結ぶために立ち上げられた企業です。ZOZOTOWNの設立者として有名な前澤友作氏が設立し、web3.0の知識が無い人も恩恵を受けられるようなサービスの提供を目指しています。

また、2023年5月に株式会社XYLOCOPA(ザイロコーパ)が提供している「Prompt Monsters」とのコラボを発表しました。今後はさまざまな共同キャンペーンを予定しており、web3.0の参入障壁の削減に向けて開発中です。

さらに、MCH株式会社やAiHUBとパートナー契約を結び、共同で事業開発に取り組んでいます。

株式会社UPBOND(アップボンド)

株式会社UPBONDは2019年11月に設立され、web2.0からweb3.0の移行を支援している国内の企業です。ユーザーの承認後に企業が仮想通貨ウォレットの個人情報を得られるサービス「UPBOND Wallet」を運営・提供しています。

UPBOND Walletの特徴は、企業やユーザーどちらも利用しやすく、持っている資産を簡単に管理できる点です。さらに、外部のweb3.0サービスと接続ができます。

また、株式会社電通デジタルやPolygon Studiosと業務提携を発表しており、web3.0時代に向けてサービスを始める企業の支援をしています。

株式会社Pacific Meta(パシフィックメタ)

株式会社Pacific Metaは2022年8月に設立され、日本や世界のweb3.0事業を一貫して支援している企業です。これからweb3.0に関連する新規事業をしたい企業に対し、立案から実行までの支援を行っています。すでに1億円以上の資金調達をしており、今後も事業拡大が期待できる企業です。

また、2022年12月にはベトナムの企業FALIとパートナー契約したことを発表しました。この契約によって、新規事業を目指す企業が現地周辺へ進出しやすいよう、サポート体制を整えていくと明かしています。

株式会社ナナメウエ

株式会社ナナメウエは2013年に設立され、おもにSNSなどの運用自動化サービスを提供している企業です。2022年4月に、サービス開始した通話型SNS「Yay!」のweb3.0化を発表しました。開発に伴って16億円の資金調達を達成しており、人材採用や機能向上、トークンエコノミーシステムの開発などに活用する方針を明かしています。

また、2022年8月に大手暗号資産取引所のbitFlyerと記者会見を行い、構想中のIEO(資金調達の方法)について発表しました。

株式会社HYPERITHM(ハイパーリズム)

株式会社HYPERITHMは2018年1月に設立され、日本と韓国(ソウル)にそれぞれ拠点を持っています。おもな事業は、投資家を対象にした暗号資産に関するマネジメントです。

12億円の資金調達を達成しており、人材採用や組織基盤の強化に活用すると発表しました。今後のweb3.0時代に向けて、投資家の暗号資産の運用窓口になるという目標を掲げています。

Oasys(オアシス)

Oasysは2022年2月にバンダイナムコ研究所の中村始氏や、セガの副社長である内海州史氏などにより立ち上げられたゲーム特化型web3.0プロジェクトです。25億円の資金調達を達成しており、ゲームに関連するメタバースやNFTのガス代無料、処理速度の高速化を実現しています。

web3.0の社会的実用化に向け、2023年2月にソフトバンク株式会社との提携を発表しました。より快適にゲームをプレイできるように、ブロックチェーンにおける課題解決を目指しています。

株式会社ルーラ

株式会社ルーラは2021年6月に設立され、web3.0時代でのNFTによる地域活性化を目指している企業です。「コンテンツ×web3.0の力で全国の観光地に人が溢れる世界を創る」をモットーに、観光地の利用に特化した仮想通貨「ルーラコイン」の開発・提供をしています。

ルーラコインは温泉地や観光地で使用でき、決済の1%が還元される仕組みのコインです。さらに、現地で発行される数量限定のNFT「ルーラNFT」の提供もしています。

株式会社SHINSEKAI Technologies

株式会社SHINSEKAI Technologiesは2022年10月に設立され、web3.0事業を始める企業を対象に、事業展開を支援するサービス「MURA(ムーラ)」を提供している国内の企業です。

web3.0領域の人材をマッチングできる「MURA BOUNTY BAORD」や「新世界DAO」、クリエイターレーベルの「cryptex」などの開発・運営も行っています。

また、グリーンベンチャーズからの出資を受けており、MURAの機能向上や人員体制を整えるために活用する方針を発表しました。

web3.0を導入して事業開発や新規事業を立ち上げる方法

まだ比較的新しく、社会に浸透しきれていないweb3.0。これからweb3.0に関連する新規事業を始めたいけれど、詳しい導入方法が分からない企業が多いのではないでしょうか。ここからは、具体的な起業・導入方法を解説します。

web3.0化のサポートサイトを活用する

既存事業のweb3.0化や新規事業には、サポートサイトの活用がおすすめです。サポートサイトの具体例として、株式会社TECHFUNDが提供する「web3.0新規事業立ち上げパッケージ」などが挙げられます。このようなサポートサイトを活用することで、スムーズに新規事業を始められるでしょう。

企画から開発、設立に関わる法務税務までサポートしてくれるので、1から支援してもらいたい人への利用がおすすめです。

大手企業とマッチング(提携)する

web3.0に関連する起業や開発の近道は、大手企業との提携です。理由は、大きな企業ほど開発に必要な技術を持ち合わせていたり、提携するだけで会社の宣伝にも繋がるからです。

web3.0領域は数年で急速に広がっており、始まって間もないにもかかわらず新規事業を展開する企業が後を断ちません。この流れに追いつくために、大手企業との提携はとても有利で最短ルートな方法と言えます。

資金調達する

web3.0事業をするために、他企業から資金調達を受けると十分な開発や事業拡大が見込めます。実際に、資金調達を受けているweb3スタートアップ企業が多く、今後の需要が見込まれている企業ほど多額の出資を受けられる傾向です。

他にも個人投資家から資金調達したり、銀行での借入や融資、クラウドファンディング、地方自治体からの借入などの方法があります。

web3スタートアップ企業のマッチングイベント事例

web3.0領域では、web3スタートアップ企業同士や大手企業とのマッチングができるイベントがあります。web3スタートアップ企業にとっては、他者との繋がりを持つために重要な機会となるでしょう。

実際に開催されたマッチングイベントの事例を2つ紹介します。

Web3 Connections Tokyo

Web3 Connections Tokyoは、株式会社コンフィデンスと株式会社UNCHAINが共同で立案した招待制マッチングイベントで、2023年2月13日に開催されました。

イベントの従業員が事前に希望のマッチング相手を把握してサポートすることで、大手企業とweb3.0スタートアップ企業をマッチングする仕組みです。イベントでは、web3.0関連のプレゼンテーションや立食形式の交流スペースが用意され、多くの参加企業が交流を深めました。

Climbers 2023 Startup JAPAN EXPO

Climbers 2023 Startup JAPAN EXPOは、2023年4月27日から29日の3日間にかけて東京ビッグサイトで行われたイベントです。web3.0スタートアップ企業や投資家、国や自治体の出会いの場として約270社総勢5000人が参加しました。

企業同士で経営に関するアドバイスをしたり、資金調達の相談や業務提携の締結などができる出会いの場として有効に活用され、2024年の開催も期待されています。

web3スタートアップ企業とマッチングできるサイト2選

最後にweb3スタートアップ企業とマッチングできるサイトを2つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

STARTUP DB ENTERPRISE(スタートアップデータベースエンタープライス)

STARTUP DB ENTERPRISEは、スタートアップの専門担当者が、希望に合わせたweb3スタートアップ企業の情報を集めてリサーチするサイトです。投資に関する希望や、事業提携の方針内容をしっかり受けとめた上で最適な企業を紹介してくれます。

気になる場合は無料トライアルもできるので、利用を検討してみてください。まず資料だけ見たい人には、サイト内でのダウンロードがおすすめです。

AUBA(アウバ)

AUBAは企業提携パートナーを見つけられる日本最大規模のサイトです。中小企業だけでなく大企業とも繋がれるので、新規のweb3スタートアップ企業はぜひ利用するとよいでしょう。累計登録社数は25,000社にのぼり、登録後すぐにパートナーを募集できるメリットがあります。

設立して間もない企業は、大手企業と個人間で繋がりにくい場合がほとんどです。そのような企業は、AUBAを活用することで大手企業との提携がスムーズに進むでしょう。提携により事業の拡大が見込めるので、積極的な利用の検討がおすすめです。

web3スタートアップ企業の今後

今後数年で社会的な実用化が予想されているweb3.0。現時点ではゲーム業界におけるメタバースやNFT、金融業界での活用がほとんどです。しかし、今後の活用に伴って仮想通貨利用の参入障壁や、急速な拡大化による法的課題が問題点として挙げられています。

この問題点は、今後のユーザー増加やweb3.0事業を始めるスタートアップ企業・大手企業の開発により解決していくことが期待されています。

web1.0時代からweb2.0時代へ移行したように、現在はweb2.0からweb3.0分散型社会への分岐点です。今後はweb3.0領域への参入障壁が削減され、新規事業を展開するweb3スタートアップ企業が増加していくでしょう。

まとめ

日本を含む世界で注目されているweb3スタートアップ企業。さまざまな視点から事業を展開する企業が増え、今後の動向が注目されています。

これからweb3.0業界でビジネスを始めたい人は、まずサポートサイトの活用を検討してみてください。起業後は、開催されているマッチングイベントがあるかどうかを確認し、積極的な参加をおすすめします。