メタバース

web3ゲームThe Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?始め方や収益化の方法

2012年にリリースされたメタバースゲームのThe sandbox(サンドボックス)。2021年にアメリカのFacebook社が社名を変更し、メタバースブームが到来しました。The sandboxはメタバースなどのWeb3ゲームの中で最も人気なゲームです。

しかし、The sandboxの初期費用や始める手順について分からない人も多いのではないでしょうか。この記事ではThe sandboxの始め方や特徴、収益化の方法まで詳しく解説します。The sandboxを始める際は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

web3ゲームThe Sandbox(サンドボックス)とは

The Sandboxは、2012年5月15日にリリースされたNFTゲームです。ゲーム開発会社のPIXOWL INC.が、イーサリアムのブロックチェーンをベースに構築しました。イーサリアムチェーンは他のブロックチェーンに比べて情報の処理速度が早く、安全にゲームデータを保存できる特徴があります。

また、ソフトバンクなどの大手企業から出資を受けており、2021年11月時点で約9,300万米ドル(約133億円)もの資金調達に成功しました。さまざまな分野で注目されているメタバース(仮想空間)でプレイする仕組みとなっており、今後のユーザー増加が見込まれています。

日本語対応!The Sandboxの特徴

海外で開発されたNFTゲームの中には、日本語に対応していないものが多くあります。The Sandboxは日本語に対応しているので、日本人も安心してプレイを始めることが可能です。

ここからは、国内外で人気なThe Sandboxの特徴を解説します。

The Sandbox内の土地「LAND」の所有やゲームを作成できる

The Sandboxは人気ゲーム「Minecraft(マインクラフト)」のように、自由な発想で空間やキャラを作れるゲームです。ゲーム内にはLANDと呼ばれる仮想空間上の土地があります。

LANDは購入すると所有権を得られ、不動産のように売却や貸し出しなどができます。購入や売却には仮想通貨が必要なので、準備しておくとよいでしょう。

アイテムや空間を作成するためには、「VoxEdit(ボックスエディット)」を利用します。VoxEditは、The Sandbox内で提供している作成ツールです。作成したボクセルモデルはNFT化でき、販売して収益を得られます。

The Sandbox内の独自通貨「SAND」が流通している

The Sandbox内で流通している独自通貨は「SAND」です。SANDはおもに決済・ステーキング(所有の代わりに対価を貰う仕組み)・ガバナンス(管理)などに使用します。

2023年6月時点の時価総額は以下の通りです。

通貨シンボル SAND(サンド)
時価総額ランキング 49位
時価総額 ¥63.09
取り扱い取引所 Bybit/Deepcoin/Binance/OKXなど

 

The Sandboxの始め方5ステップ

ここからは、The Sandboxの始め方を5つのステップで解説します。

  1. 仮想通貨取引所で口座を開設
  2. 仮想通貨ウォレットを作成
  3. ETH(イーサリアム)を購入してSANDに交換
  4. The Sandboxのアカウントを登録する
  5. VoxEditとGame Makerをインストールしてゲーム開始

1.仮想通貨取引所で口座を開設

まずは仮想通貨取引所を選び、口座を開設しましょう。仮想通貨取引所とは、仮想通貨の購入や売却ができる取引所のことです。海外の取引所と国内の取引所の2種類があり、それぞれ特徴や取り扱っている通貨数などが異なります。

これからThe Sandboxを始めたい初心者におすすめの取引所は、「Coincheck(コインチェック)」です。Coincheckは取引にかかる手数料が無料で、操作性の良さや安全性が高くユーザーからの支持を得ています。

取引したい仮想通貨取引所を選んだら、口座を開設しましょう。メールアドレスの入力や2段階本人確認などのステップを踏むと口座を開設できます。開設した後は、仮想通貨の購入に必要な分の日本円を入金してください。

2.仮想通貨ウォレットを作成

次に、仮想通貨を管理するためのウォレットを作成しましょう。仮想通貨ウォレットとは、デジタル上に存在する財布のようなものです。自身で秘密鍵を使用して仮想通貨の出金や入金を行います。

仮想通貨ウォレットの種類は、「ホットウォレット」と「コールドウォレット」の2種類です。ネットに繋がっている状態で利用できるホットウォレットに対して、コールドウォレットはオフラインで仮想通貨を管理しています。

The Sandboxの利用におすすめの仮想通貨ウォレットは、「Metamask(メタマスク)」です。Metamaskは手数料を自身で選択でき、アプリからも利用できる手軽さから、メタバースゲームを利用する大半のユーザーに選ばれています。

3.ETH(イーサリアム)を購入してSANDに交換

仮想通貨ウォレットが作成できたら、入金済みの日本円でETHを購入し、SANDに交換しましょう。The Sandboxは無料ではなく多少の課金をしながら楽しむゲームです。

事前にSANDを準備することで、スムーズにThe Sandboxを楽しめるでしょう。

4.The Sandboxのアカウントを登録する

仮想通貨SANDの準備ができたら、The Sandboxのアカウントを登録しましょう。登録はウォレットやメールアドレス、Facebook、Googleなどから始められます。登録方法を選択したらそのまま画面表示に従って進めてください。

ゲーム内で仮想通貨を使用せず、少しだけ体験したい人はウォレット以外の登録方法から始めるとよいでしょう。NFT売買などで仮想通貨を受け取りたい場合は、ウォレットが必須なので自身に合わせたやり方で進めてくださいね。

5.VoxEditとGame Makerをインストールしてゲーム開始

ここまでの手順をおえたら、ボクセルアートの作成ツールVoxEditと、ゲームの作成ツールGame Makerをインストールしましょう。どちらもThe Sandboxにログインできれば誰でも無料で利用できるツールです。

インストールできたら、ゲームを開始できます。まずVoxEditでLANDの開発に必要なアイテムや土地を作り、次にLANDに設置するゲームやデザインをGame Makerで作成するとスムーズに進められるのでおすすめです。

The Sandboxをプレイして収益化する方法

メタバースなどのNFTゲームは、ゲームを楽しむ以外に、プレイして稼ぐ「Pray to Earn」という楽しみ方があります。The Sandboxもその1つで、プレイのやり方次第で収益を得ることが可能です。

具体的な収益化の方法を3つ紹介します。

NFT化したキャラクターやアイテムを販売

The Sandboxは作成したボクセルアートをNFT化して、マーケットプレイスに出品できます。そこで得た仮想通貨をゲーム内で使用するのもよいですが、取引所を介して日本円に交換するのもおすすめです。

ボクセルアートは立方体を自由に組み立てて創作するアート作品で、難しい仕組みがなく比較的誰でも簡単に作成できます。クオリティの高い3D作品ほど人気なので、収益化を目指す人は作成する際に細部までこだわると人気商品にグッと近づくでしょう。

LANDを不動産利用

The Sandboxの土地LANDは、現実の不動産のように貸し出しや売却ができます。LANDのNFTを売買できるNFTマーケットプレイスは、海外の人気NFTマーケットプレイス「Opensea(オープンシー)」と「LooksRare(ルックスレア)」の2種類です。

LANDの最低価格は、2023年6月25日時点で0.36500 ETH(日本円で99,200円)で、24時間の取引高は6.87 ETH(日本円で1867,129円)を記録しています。

LAND内でプレイ出来るゲームを有料で提供

LAND内ではゲームや家、他のプレーヤーと交流する場などの作成ができ、第3者に有料で提供できます。作成した交流の場でイベントを開催し、入場料を受け取る方法もあります。

収益化には制限がなく自由度が高いので、新しいビジネスを始める最適な場と言えるでしょう。

The Sandboxをプレイする際の注意点

子供から大人まで、自身の世界を作って楽しめるゲームThe Sandbox。今後収益化させたい人や、プレイしてみたい人は、以下の3つに気をつけましょう。

パスワードや秘密鍵の管理に気をつける

1つ目はパスワードや秘密鍵の管理に気をつけることです。NFTや仮想通貨を取り扱うブロックチェーンゲームでは、パスワードや秘密鍵を自分自身で保管しなくてはなりません。

パスワードや秘密鍵が流出して不正利用されてしまうと、大事な資産が盗まれたり詐欺に遭ってしまう場合があります。特に仮想通貨ウォレットにログインするためのパスワードを無くしてしまい、資産を引き出せなくなってしまう事例が多いです。

そのような被害に遭わないように、パスワードや秘密鍵は繰り返し使えるように保存せず、紙に書いて保管するとよいでしょう。

偽物のLANDに気をつける

2つ目は、偽物のLANDに気をつけることです。LANDが販売されているOpenseaやLooksRareでは、稀に本物に見立てた偽物のLANDがNFT画像として販売しています。

実際にOpenseaではそのような事例があり、公式のTwitterで注意喚起のツイートがされました。偽物を購入してしまうと返品できず、多くの資産を失ってしまうので、購入前に本物かどうか公式サイトから確認しましょう。

すぐに収益化できないことを理解しておく

3つ目は、すぐに収益化できないことです。The Sandboxはプレイを初めてもすぐに多額の利益を出すことはできません。大きな赤字を防ぐには、初期投資の額を最低限に抑える方法があります。

すぐに稼げない理由は以下の通りです。

  • SANDやアイテムの価格がリアルタイムで変動しているから
  • 今後The Sandboxの人気やユーザー数が減少する可能性があるから
  • アイテムが売れない可能性があるから
  • ステーキングの報酬が減少する場合があるから

The Sandboxの現状と将来性

The Sandboxは爆発的に人気になった2021年と比較すると、現在は停滞気味です。しかし、今後はメタバース自体の需要や市場が拡大していくと予想されています。

市場調査とマーケティングを行っている矢野経済研究所は、国内のメタバース市場規模が2021年に744億円を記録し、5年後の2026年に1兆円を超える予想であると発表しました。

このように市場規模の拡大に伴って、The Sandboxのユーザー数は今後増加すると考えられます。メタバースの市場規模については、下記の記事で解説しています。

メタバース市場規模はどのくらい?2030年には78兆円まで拡大と予測新たな経済圏として注目を集めているメタバース。その市場規模は日本のみならず世界的に拡大しており、多くの企業やユーザーが今後の動向に注目を...

まとめ

従来の人気ゲームMinecraftのように、制限なく自由に作成を楽しめるThe Sandbox。本格的なプログラミングの知識がない人も、簡単に空間を構築できるゲームとして人気です。

The Sandboxを始めるには、仮想通貨取引所の口座や仮想通貨が必要になります。これからゲームをプレイしてみたい人や収益化を目指したい人は、本記事の始め方を参考にしてくださいね。