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唯一無二のNFTデジタルアートとは?作り方や購入・販売方法を解説

初心者でも売買可能で、唯一性を証明できるNFTデジタルアート。有名人が投資目的でNFTデジタルアートの高額取引をしたり、NFTクリエイターとして絵画やイラストなどの作品をNFTマーケットプレイスに出品する人が増えてきました。

しかし、NFTデジタルアートの購入を検討していたり、これからNFTクリエイターを目指したい人の中には、作成から販売・出品までの手順がいまいち分からない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、NFTデジタルアートの仕組みや購入方法、販売のやり方まで初心者にもわかりやすく解説します。この記事を読んであなたもNFTデジタルアートの作成や販売に挑戦してみてはいかがでしょうか。

NFTデジタルアートとは?種類も解説

NFTデジタルアートとはデジタル上に存在し、NFT(代替不可能な資産)化されたアート作品です。従来のデジタルアートは簡単にコピー・複製ができてしまい、美術館に寄贈されている芸術品のような価値はありませんでした。しかし、ブロックチェーン技術の進展によって資産価値と所有権を証明できるように変化しています。

これまででもっとも高価なものは、約75億円で落札されたBeeple(マイク・ヴィンケルマン)の「Everydays – The first 5000Days」です。

NFTデジタルアートは絵画のイメージが強いですが、さまざまな種類があります。具体例は以下の通りです。

・画像(3Dイラスト/絵画)

・音声(音楽)

・映像(アニメーション/電子音楽)

・文書(小説/物語)

・その他(プロジェクトマッピング/AR)

NFTデジタルアートの特徴と仕組み

NFTデジタルアートの特徴はおもに3つです。仕組みと共に解説します。

替えが無い唯一無二を証明できる

1つ目はNFT化によって、替えの無い唯一無二を証明できることです。具体的な理由として、ブロックチェーン技術が挙げられます。ブロックチェーン技術とは、データの情報を1本の鎖のように繋いで強固なセキュリティを維持できる技術です。

ブロックは1つ1つの「データ」を表し、チェーンは「鎖」を意味しています。それぞれのブロック同士でデジタルデータの情報を繋いでいるので、不正なコピーや改ざんが不可能です。

このようにNFTデジタルアートはブロックチェーン技術が土台の、唯一無二なアート作品なので簡単にコピーや複製がされる心配がありません。NFTデジタルアートを購入した場合、自分自身が作品の所有者であるという証明ができます。

2次販売後もNFT作家に適切な報酬が入る

2つ目は、NFTデジタルアートの2次販売後もNFT作家に適切な報酬が入ることです。NFTデジタルアートの購入者がさらにマーケットプレイスで2次販売する場合、制作したNFT作家に収益の一部が還元されます。

もちろん購入した所有者にも収益が入りますが、作成者にも売上が入るのでアーティストとしての評価に繋がるでしょう。この仕組みにより、これまで問題視されてきた転売などが行われる心配も無く、NFT作家として最適な報酬が得られます。

全ての人が売買・投資できる

3つ目は、全ての人がNFTデジタルアートで売買や投資ができることです。NFTクリエイターやアーティストなど専門的に扱っている人に限らず、全ての人がデジタルアートを売買できます。

売買以外に、投資目的での所有も可能です。NFTデジタルアートは、いつ・どこで・誰が所有したかまでわかるようになっており、過去に有名人が所有していた作品などは価値が高くなります。それらを資産として保有し、価値が上がった頃に売却するのもよいでしょう。

NFTデジタルアートの購入方法と販売方法をわかりやすく解説

新たな資産の形を実現させたNFTデジタルアート。試しに買ってみたい人や、自分の作品を販売して稼ぎたい人向けに、具体的な買い方・売り方を解説します。

NFTデジタルアートの購入方法

まずは、具体的な購入方法の解説です。

1.仮想通貨取引所の口座開設

NFTデジタルアートを購入するために、まずは仮想通貨取引所で口座の開設をしましょう。理由は、NFTを購入するために必要な仮想通貨を準備しなくてはならないからです。

NFTデジタルアートが販売されている「NFTマーケットプレイス」でおもに利用されている仮想通貨はETH(イーサリアム)です。口座の開設には本人確認書類の提出などがあるので、事前に準備しておくとスムーズに進められます。

取引所によっては開設まで時間がかかる場所もあるので、自分に最適な取引所を探してみるとよいでしょう。

2.ウォレットを作成

口座が開設できたら、次にウォレットを作成してください。ウォレットとは、デジタル上の決済のために使用する財布を指します。NFTの売買は基本的にNFTマーケットプレイスで行われ、おもに利用されているのは世界最大規模の「Opensea(オープンシー)」です。

Openseaを始めるためにはイーサリアムベースのウォレット「Metamask(メタマスク)」が必要なので登録を行いましょう。

MetamaskはGoogleChromeの拡張機能として追加すると利用でき、1つのアカウントで複数のウォレットが作成できます。仮想通貨やNFTをまとめて管理ができることから人気のウォレットです。

3.ウォレットに入金

ウォレットが作成できたら、NFTマーケットプレイスで使用する仮想通貨の購入に必要な分の日本円を入金してください。Openseaを利用したい場合は、ETH(イーサリアム)が必要になります。

ETHをウォレットに送金し終えると、NFTマーケットプレイスでショッピングが可能です。

NFTデジタルアートの販売方法

次にNFTデジタルアートを販売したい人向けに、具体的な販売方法を解説します。

1.ウォレットを作成

NFTデジタルアートを販売する場合にも、ウォレットが必要になります。ウォレットは購入方法と同様にETHを扱いやすいMetamaskがおすすめです。

会員登録を済ませて、ウォレットを有効にすると利用開始できます。

2.NFTマーケットプレイスに登録

次はNFTデジタルアートを販売できる場所の「NFTマーケットプレイス」でアカウントの作成・登録をしましょう。

各マーケットプレイスのガイダンスに沿って名前やパスワードを入力し、ウォレットにログインすると登録完了です。

3.NFTマーケットプレイスにアップロード

登録を終えたら、NFT作品の出品ができるようになります。価格や入札設定、作品名・作品の説明などを決めましょう。出品にかかるガス代(手数料)を自己負担にするか購入者負担にするかどうかも設定する必要があります。

ガス代の自己負担は、作品が購入・転送された後に支払われる仕組みです。一方、購入者負担は、出品する際のオプションにある「Lazy Minting(レイジーミンティング)」を選択すると利用できます。

初心者でも分かるNFTデジタルアートの作り方と必要なもの

ここからは、NFTデジタルアートの作成方法について解説します。

Photoshopなどのツールでアート作品を作成

NFTデジタルアートはPCやiPad、スマホなどのデバイスを使って作成できます。ドット絵はスマホで手軽に作成できるため、初心者におすすめです。作成したものはJPEG形式にすると、NFT化できます。

本格的な絵画を作りたい人は、大画面で細かく作成できるPCやiPadを利用するとよいでしょう。PCやiPadでおもに利用されているツールは「Photoshop(フォトショップ)」や「Illustrator(イラストレーター)」です。Illustratorは7日間無料体験できるので、試してみたいという人は利用してみてくださいね。

作品をデジタル化

NFTデジタルアートはデバイス機器からだけでなく、手書きのイラストでもNFT化できます。NFT化するには、描いたものを画像形式に変換しなくてはなりません。もちろん手描きのもの以外に、写真撮影した風景画像などもNFTにできます。

手描きのイラストや絵画をデジタル化するには、無料スキャンアプリのCamScannerがおすすめです。スキャンしてデジタル化ができればアップロードできます。

デジタルアートをOpenseaでNFT化

OpenseaはさまざまなNFTマーケットプレイスの中でも1番の取引量を誇る、人気のマーケットプレイスです。Openseaで作品をNFT化する際は、ウォレットやETHの準備を済ませ、アカウントの登録後に作品をアップロードしましょう。

初心者におすすめのマーケットプレイス3選

ここからは、NFTデジタルアートの購入・販売をしたい人におすすめのNFTマーケットプレイスを3つ紹介します。

Coincheck NFT【国内】

Coincheck NFT(コインチェックNFT)は、国内で初めて暗号資産交換業者が管理・運営を開始したマーケットプレイスです。簡単に決済ができ、ガス代不要という特徴があります。

対応しているチェーンは、ETH(イーサリアム)とMATIC(ポリゴン)です。取り扱い通貨は17種類あり、今後も追加が予定されています。

LINE NFT【国内】

LINE NFT(ラインNFT)は、LINEを提供しているLVC株式会社が2022年4月にサービスを開始したマーケットプレイスです。LINE独自のブロックチェーン「LINE Blockchain」が使用されています。普段使い慣れているLINEに近い仕様で、気軽にNFTを取引できることで人気です。

ガス代不要で、LINEの友達にNFT作品をプレゼントできるという特徴があります。初心者にも使いやすい仕組みなので、ぜひ利用を検討してみてください。

Opensea【海外】

Openseaは海外発のNFTマーケットプレイスで、世界で1番利用者数の多いマーケットプレイスです。NFT作品の出品は基本的にガス代がかかってしまいますが、作成費が不要という特徴があります。ガス代は販売した価格の2.5%です。

購入希望者に価格をオファーしてもらったり、自分で設定した価格の固定や、オークション型での販売ができます。簡単に出品方法を選べるので、使いやすいことからも人気のマーケットプレイスです。

NFTデジタルアートのメリットとデメリット

イラストだけに留まらず、さまざまな種類があるNFTデジタルアート。作成や売買をする前に、メリットやデメリットがあることを覚えておきましょう。

NFTデジタルアートのメリット

NFTデジタルアートの最大のメリットは、唯一無二を証明できることです。以前のデジタルアートはコピーや複製が問題になっていましたが、ブロックチェーン技術を活用することで問題を改善しています。

また、誰でも取引や作成ができる点もメリットと言えるでしょう。さらに破損・紛失の可能性も低いことから、今後は投資利用や資産の保有を目的とした利用者が増えると考えられます。

NFTデジタルアートのデメリット

NFTデジタルアートのデメリットは、おもに2つあります。

1つ目は、価格変動による仮想通貨の下落のリスクです。仮想通貨はリアルタイムで価格が変動するので、取り扱いには注意する必要があります。購入した時には価値が高かったNFTデジタルアートでも、今後の動向によっては大きく価値が下がってしまうことも考えられるので、慎重に選ばなくてはなりません。

2つ目は、法整備が整っていないことです。NFTの取引は2021年頃から急速に盛り上がり始めました。そのため法整備が追いついていない現状を抱えています。NFT作品のコピーや改ざんはされませんが、本物に似せて作られた「偽物」が出回ることもあるので、しっかり調べてから購入をしましょう。

まとめ

手元を離れた後も、2次流通で収益が見込めるNFTデジタルアート。NFTマーケットプレイスはイラストレーターや音楽作家、写真家などアーティストの新たな活動分野として注目されています。もちろんアーティストだけでなくすべての人が利用可能な点も魅力と言えるでしょう。

これからNFTデジタルアートの作成をしたい人や、購入・販売を考えている人はぜひ本記事でおすすめしたマーケットプレイスなどを参考に始めてみてくださいね。