バーチャルインフルエンサー

企業がバーチャルインフルエンサーを起用するメリットや費用は?スキャンダルは起きない?

CG技術の進歩により生まれた、現実の人間そっくりのバーチャルインフルエンサー。

すでに海外では注目を集めており、日本発のバーチャルインフルエンサーも存在します。

スキャンダルのリスクが少ないなど企業にとってのメリットが多数存在しますが、

具体的にどのようなメリットがあるのか理解しきれていない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、企業がバーチャルインフルエンサーを起用するメリットを初心者にもわかりやすくご紹介します。

費用が高いなどデメリットについてもまとめたので、
今後バーチャルインフルエンサーの活用を検討している方は、
ぜひ最後までチェックしてみてください。

バーチャルインフルエンサーとは

CGを駆使して誕生した、架空のインフルエンサーであるバーチャルインフルエンサー。バーチャルヒューマンとも呼び、高いCG技術から本物の人間と見分けがつかないほどのビジュアルを持っています。また、それぞれ個性的なキャラクターを持っていることも特徴です。

SNSなどで情報発信をしているだけでなく、世界的な有名ハイブランドなど大企業がバーチャルインフルエンサーを起用していることもあり認知度が上がってきています。バーチャルインフルエンサー専門のモデルエージェントまで存在し、その影響力は今後拡大していくことでしょう。

バーチャルインフルエンサーの作り方は?バーチャルヒューマンの制作の工程や費用を紹介リアルな人間を模して、CGによって生み出されたバーチャルインフルエンサー(バーチャルヒューマン)。存在は知っているものの、その仕組みや作...

バーチャルインフルエンサーを起用するメリット

 

ここからは、バーチャルインフルエンサーを起用することによる具体的なメリットを見ていきましょう。実在する人間では成し得ないさまざまなメリットが存在します。

  • 企業のイメージに合わせた人物像を作ることができる
  • 炎上やスキャンダルのリスクが少ない
  • 常識にとらわれない自由な表現ができる
  • コンディションに左右されずクオリティを保つことができる
  • いつでも同じ見た目を保つことができる
  • スケジュール調整が容易で移動コストがかからない
  • ファンと一緒に成長できる

企業のイメージに合わせた人物像を作ることができる

バーチャルインフルエンサーの大きな特徴として挙げられるのが、企業のイメージに合わせた人物像を作り上げられることです。既存の実在する人物を起用する場合、100%希望に沿った人物が見つかるとは限りません。

しかし、バーチャルインフルエンサーであればPRしたいブランドやプロダクトのイメージにぴったりの人物を生み出すことができます。見た目から性格まで細かく設定することができるため、外見だけでなく精神的にも企業のイメージに沿わせることが可能です。

常識にとらわれない自由な表現ができる

バーチャルに存在しているからこそのメリットとして、常識にとらわれない自由な表現ができることが挙げられます。バーチャルであればどのような衣装やポーズでも自由自在。現実には存在しない場所や空を飛ぶこともできます。

また、バーチャルインフルエンサーは主にリアルな人間の姿を模したものが多いですが、必ずしもそうであるとは限りません。実際に人形のようなビジュアルや人間以外の生き物として作られた例もあり、人間の能力や外見を超えたキャラクターを生み出すことができます。

炎上やスキャンダルのリスクが少ない

インフルエンサーはSNSなどを通して世界中のユーザーに自身の姿や感性を発信するため、どうしても批判や炎上のリスクが避けられません。また、インフルエンサーのスキャンダルにより、本人がモデルを務めていた企業のイメージダウンに繋がることも考えられます。

その点、バーチャルインフルエンサーは作り手がすべてをコントロールできる架空の存在であるため、スキャンダルに巻き込まれるなどのリスクを減らすことが可能。逆に、あえて少し挑発的な発言をして注目を集めるなど、インフルエンサーの世界観を自由に作り上げることができます。

また、仮に炎上やトラブルに巻き込まれてしまった場合も、バーチャルインフルエンサーには精神的なダメージがないこともメリットです。なお、本人のプライバシーの漏洩といった心配もありません。

コンディションに左右されない

バーチャルインフルエンサーは、体調を崩したり気分による感情の起伏がないため、コンディションに左右されることがありません。体力の限界を感じることもないため、疲労によりパフォーマンスが下がる心配も不要です。

モデルとして常に同じクオリティやキャラクターを保つべきシーンも、完璧にこなすことができるでしょう。

いつでも同じ見た目を保つことができる

バーチャルインフルエンサーは、作り手が手を加えない限りいつでも同じ見た目を保つことができます。当然、歳をとることもないため、ティーン向けの雑誌モデルを永久的に務めることも可能です。

インフルエンサーの老いや見た目の変化を感じさせたくない場合に適しているのはもちろん、あえて少し見た目を変化させて消費者の心を掴むこともできるでしょう。

スケジュール調整が容易で移動コストがかからない

バーチャルインフルエンサーには物理的な距離や時間の概念がないため、スケジュール調整や移動コストに悩む必要はありません。東京タワーの前で撮影をしたすぐあとに、エッフェル塔の前で撮影することも可能。過密なスケジュールや長時間の移動による、インフルエンサーの体力消耗を考慮する必要がないのも魅力です。

ファンと一緒に成長できる

バーチャルインフルエンサーは実態がないため、その存在に「正解」はありません。よって、ファンの声に答えて容姿を変化させたりファンのリクエストに応えるイベントを行ない、ファンと一緒に成長することが可能です。

ファンは自身の声がインフルエンサーに届いていることを実感すると、より愛着が湧くでしょう。インフルエンサーがファンに向けて情報を提供するだけでなく、ファンが一緒に育てていくような感覚を得ることができます。

バーチャルインフルエンサーを起用するデメリット

ここからは、バーチャルインフルエンサーを起用するデメリットをご紹介します。具体的なデメリットは、以下の通りです。

  • 独自で作る場合は費用が高い
  • バーチャルインフルエンサーの数が少ない

独自で作る場合は費用が高い

主にCGで作られるバーチャルインフルエンサーですが、肌の質感や髪の毛一本一本にこだわればこだわるほど、作成に膨大な時間と費用がかかります。動きをつけたり喋らせるとなると、さらに膨大な時間と費用が必要です。

個人や企業が独自にバーチャルインフルエンサーを生み出した例はありますが、けっして簡単なことではないでしょう。

しかし、近年ではバーチャルインフルエンサーが所属するモデル事務所のようなものもあり、独自で作成せずともバーチャルインフルエンサーを起用できるシステムが整いつつあります。

バーチャルインフルエンサーの数が少ない

バーチャルインフルエンサーは今や世界的に注目される存在になりつつあります。多数のフォロワーを抱える人もいますが、まだまだその数は少ないのが現状です。これはバーチャルインフルエンサーを起用する場合の費用の高さにも影響しています。

しかし、今後バーチャルインフルエンサーの需要は高まっていくでしょう。それに伴いバーチャルインフルエンサーを作る企業やモデルエージェントが増えれば、起用の際のコストダウンにも繋がるでしょう。

バーチャルインフルエンサーの起用例

バーチャルインフルエンサーとコラボレーションをした企業や、自社でバーチャルインフルエンサーを作成し、モデルとして起用している例をご紹介します。誰もが知る有名企業や日本発のバーチャルインフルエンサーも登場しますよ。

imma(イマ)

2018年に誕生した、女性バーチャルインフルエンサーであるimma(イマ)。日本発のバーチャルインフルエンサーで、ピンクのボブヘアがトレードマーク。インタビューに応えたりSNSで若者らしい発言を投稿したりと実在する人間さながらのアクションに注目が集まっています。

immaは、日本の人気ブランドSLYと有名スポーツブランドPUMAのコラボレーションアイテムのモデルとして起用されるなど、注目を集めています。世界的な有名ブランドのバーバリーやフェラガモが起用した例もあり、日本でもっとも有名なバーチャルインフルエンサーといえるでしょう。

yu(ユウ)

2020年にプチプラアパレルブランドのGUがモデルとして起用した女性バーチャルインフルエンサーであるyu(ユウ)。GUが独自に作り上げた専属モデルとして活動しています。

消費者に「身近な存在」として認識されるよう、あえてモデル体型ではなく一般女性200人の体型を元にした平均的な中肉中背を目指しているのが特徴です。企業が自社のイメージ通りのバーチャルインフルエンサーを作り出したわかりやすい例でしょう。

KFC(カーネル・サンダース)

2019年、アメリカのKFCの公式SNSに投稿されたことで一躍話題となった、バーチャルインフルエンサーとしてのカーネル・サンダース。KFCの生みの親として実在するカーネルおじさんが、メガネやヒゲといった特徴はそのままに、渋いイケメンの姿のオリジナルのバーチャルインフルエンサーとして現れました。

KFCの公式SNSには、カーネル・サンダースがオフィスで会議をするシーンや草原で乗馬をするシーンを撮影した特徴的な投稿が見受けられます。

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まとめ

いまや大手企業が起用しているバーチャルインフルエンサー。企業のイメージにぴったりの人物像を作り上げることができ、作り手の思いのままに外観やキャラクターを設定可能。スキャンダルのリスクが少ない、スケジュール管理・移動コストを考慮する必要がない、コンディションに左右されないなど、そのメリットは多岐にわたります。

現時点ではまだ、企業が気軽にバーチャルインフルエンサーを起用することが難しいですが、今後バーチャルインフルエンサーの需要が増すことにより、より身近なものとなっていくでしょう。