バーチャルインフルエンサーといえば、人間と見間違えるほどリアルな見た目が特徴です。そんなバーチャルインフルエンサーを作成するためには、どのような技術が必要なのでしょうか。
この記事では、バーチャルインフルエンサーの制作技術をご紹介します。動いたり喋ったりするための技術や、人間とコミュニケーションをとるための技術についても調査しました。この記事を読むことで、進歩した高いCG技術を感じられるでしょう。
バーチャルインフルエンサーとは
バーチャルインフルエンサーとは、CG技術を駆使して制作された架空の人物のことです。まるで実在する人間のようにSNSや広告に登場し、そのリアルさから話題を集めています。
海外を中心に人気を集めているLil Miquela(リル・ミケーラ)や、日本発のimma(イマ)などが有名で、おもにファッションや音楽といった分野での活動が活発です。
バーチャルインフルエンサーは見た目や性格を自由に表現できるうえ、スキャンダルや炎上のリスクが低いなどさまざまなメリットがあります。これから活動の幅はさらに広がっていくでしょう。
バーチャルインフルエンサーの制作に必要な技術
バーチャルインフルエンサーの制作には、さまざまな技術が必要です。動画を通して動いたり声を発したりする場合は、さらに多くの技術が必要になります。
3D CG
バーチャルインフルエンサーを作るためにまず必要なのが、3D CG技術です。
3Dモデリング
3Dモデリングは、コンピューター上でモノの形を作る造形作業です。モデリングソフトウェアを使って、バーチャルインフルエンサーの姿形を作り上げていきます。
テスクチャリング
制作した3Dモデルに色や質感を与える作業です。モデルの表面にテクスチャ(質感を表す画像)を貼り付けることで、リアルな質感に仕上がります。
リギング
動くバーチャルインフルエンサーを制作する場合に必要な、骨格を作る作業です。骨格は関節のようなイメージで、モデルの動きを制御します。表情や服の動きなどを細かく設定するほど、多くの作業量が必要です。
音声合成
声を発したり歌を歌ったりするために必要な技術です。音声合成技術とは、人間の声を模倣した人工的な音声や、複数の人間の声を組み合わせた音声で文章を読み上げる技術を指します。声のトーンからイントネーションまで細かな設定が必要です。
自然言語処理
接客などを通して人間とコミュニケーションをとるために必要な技術です。言語処理技術とは、人間の言葉を理解し適切な返答をする技術を指します。
なお、会話の流れに沿った発言を自動で生成するためには、AIチャットエンジンという機能が必要です。
感情認識
人間の声のトーンや表情を認識し、感情を読み取るための技術です。人間の喜怒哀楽を理解し、よりリアルなコミュニケーションを目指します。
バーチャルインフルエンサーの作り方については、下記の記事で詳しく解説しています。
まとめ
高いCG技術によって、人間そっくりに作られたバーチャルインフルエンサー。静止画だけでなく声や動きをつける場合は、3D CG技術意外にも音声合成・自然言語処理技術などが必要です。
これからCG技術がさらに発展していくうえで、バーチャルインフルエンサーのクオリティも上がっていくことでしょう。これからも技術の進化が楽しみですね。