Decentraland(ディセントラランド)は、さまざまなメタバースプロジェクトの中でも注目を集めているプラットフォームです。しかし「何ができる?」「稼げる?」など疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、Decentralandの特徴や遊び方、必要な独自トークン(仮想通貨)のMANA(マナ)などについて解説します。初心者向けに始め方や注意点も紹介するので、メタバースを体験したい人はぜひ最後まで目を通してください。
Decentraland(ディセントラランド)とは

Decentralandは、2020年に本格的に公開されたメタバースプラットフォームです。カリフォルニアを中心に活動している非営利団体「Decentraland Foundation」が統括し、イーサリアムブロックチェーン(分散管理型のプラットフォーム)をメインに開発されています。
ユーザーは土地を探索して他のユーザーと交流したり、コンテンツを作成・販売して収益を得ることも可能です。その場合は仮想通貨取引所で口座を開設して、独自トークンのMANAを用意する必要があります。
Decentralandの特徴

Decentralandの特徴を4つのポイントにまとめました。
大規模なメタバース空間を楽しめる
現在、さまざまなメタバースプロジェクトが公開されていますが、発展途上のサービスも多いのが現状です。そんな中、Decentralandはメタバースの開発が進んでおり、大規模なメタバースの世界を楽しめます。
誰でも自由にコンテンツが作成できる
Decentralandではゲームやアイテムなどのコンテンツを自由に作成できます。専用のエディターやソフトウェア開発キット(SDK=Software Development Kit)を活用すれば、初心者でも簡単にコンテンツが制作できるのが特徴です。
土地(LAND)やアイテムを販売し、収益を狙える
Decentralandでは独自トークンのMANAを使い、土地(LAND)やアイテムをNFT(非代替性トークンとして取引できます。作成したコンテンツの販売や2次流通によって収益を狙えるため、ゲームをしながら収益を発生させることが可能です。
ユーザー主体の運営体制をとっている
Decentralandはユーザーが主体となって運営する分散型自立組織(DAO=Decentralized Autonomous Organization)の体制をとっています。中央集権的なリーダーシップを持たないため、ユーザーが直接的に運営する仕組みです。
Decentralandの遊び方

Decentralandではおもに3つの遊び方があります。
メタバース空間の探索
Decentralandには大規模なメタバース空間が広がっており、ユーザーはアバターを利用してその空間を自由に探索できます。他のユーザーと交流したり、ライブスタジオやショッピングセンターなどユーザーや企業により構築された施設を見て回ることが可能です。
さまざまなゲームのプレイ
Decentralandではさまざまなゲームがプレイできます。パズルゲーム、脱出ゲーム、カードゲーム、育成ゲーム、アドベンチャーゲームなどゲームのジャンルは種類豊富です。無料で楽しめるゲームもあるので、無課金で始められます。
イベントへの参加
Decentralandで個人ユーザーや企業がイベントを行なっており、基本的には誰でも参加可能です。ゲーム大会や展示会、ライブなど個性的なイベントが多数開催されており、企画によっては参加報酬が得られる場合もあるのでぜひ参加してみてください。
Decentraland公式サイトからイベントスケジュールをチェックできます。
Decentralandの稼ぎ方

Decentralandではおもに2つの稼ぎ方があります。
オリジナルのゲームやイベントの入場料で稼ぐ
土地を所有している場合、その土地上にゲームを作成して入場料を設けることで、収益を得られる可能性があります。ゲーム作成の経験がなくても使える開発ツールが用意されているので、興味がある人はぜひ試してみてください。
同じように所有する土地でイベントを開催すれば、その入場料やNFT作品の販売、スポンサーからの宣伝料で収益を得られる可能性があります。
ゲームやイベントの人気が高まり多数のユーザーに参加してもらえれば、収益を得ることも夢ではないでしょう。
土地やNFTアイテムの取引で稼ぐ
Decentralandには広大なメタバース空間が広がっていますが、土地は限られた数しかありません。土地の広さや建築物だけでなく、需要と供給のバランスによっても価値が変わるため、タイミングを見極めて取引すれば利益を発生させることも可能です。
土地の他にNFTアートやアイテムの売買でも利益を得られる可能性があります。
Decentralandの始め方

Decentralandの始め方を3ステップにまとめました。
- 仮想通貨取引所で口座開設
- 公式サイトにログイン/ダウンロード
- アカウント登録とアバター設定
1.仮想通貨取引所で口座開設
Decentralandでコンテンツなどを取引する際は、独自トークンのMANAが必要です。MANAを手に入れるためには仮想通貨取引所に口座を開設しなくてはなりませんが、MANAは国内取引所での取り扱いがありません。
そのため、国内取引所で元手となる通貨を入手したあと海外取引所へ送金し、海外取引所でMANAを購入してください。
仮想通貨取引所での口座開設については、下記の記事内でも詳しく解説しています。
https://metaverse-university.jp/metamask/
2.Decentraland公式サイトよりログイン
MANAを用意したらDecentralandの公式サイトにアクセスし、Decentralandにログインします。この時、「仮想通貨を使って本格的に遊ぶ」か「ゲストとしてお試しで遊ぶ」か選べるため、好きな方を選択してください。
今後アイテムに課金したり、NFTの取引をしたい場合は前者を選択しましょう。
3.アバター設定とアカウント登録
ログインが完了したら、アバターを作成します。アバターは顔・髪型・服や靴を含む衣装などを細かく設定できるため、自分好みのキャラクターに仕上げてみましょう。
最後に利用規約へ同意してアカウントを登録したら、設定完了です。
Decentralandの土地(LAND)とは

Decentralandで遊ぶ際に重要な役割を果たしているのが、土地を指すLANDです。LANDは90601区画のみしか存在せず、今後増える予定はありません。
LANDは場所や周辺の建築物などによって価値が変わり、その価値は日々変動します。もともと5万円程度だった土地がその後100万円以上で取引された例もあるなど、土地を所有することで大きな利益を狙えるかもしれません。
また、所有する土地に自ら建築物やゲームを作り、入場料などで収益化を狙うこともできます。自ら開発するのが難しい場合は、クリエイターに依頼するのも方法のひとつです。
Decentralandの独自トークンMANA(マナ)とは
Decentralandでは独自トークンMANAが使われています。
通貨名 | MANA(マナ) |
---|---|
シンボル | MAN |
発行上限 | 2,805,886,393 MANA |
1MANAあたりの価格 | ¥43.1円(2023年10月現在) |
国内取引所での取扱 | なし |
上記は2023年10月までのMANAの価格推移を示したグラフです。2020年までは1MANAあたり2〜10円程度の価格でしたが、21年以降のメタバースブームによって最大500円を超えるほどの凄まじい高騰を見せました。
現在は落ち着いていますが、過去に爆発的に上昇したことから今後も上昇の可能性がある通貨と言われています。
Decentralandの注意点

Decentralandで遊ぶ際の注意点を解説します。
日本語に対応していない
Decentralandは日本語に対応していません。メタバースのプラットフォームはまだまだリリースしたばかりのものが多く、世界で話者が多い英語がベースとなっているためです。英語に不安のある人は、Google翻訳などを利用しながら楽しんでください。
ガス代(ネットワーク手数料)が高い
Decentralandはガス代と呼ばれるネットワーク手数料が高いと判断される場合が多いです。現状としてはPolygonチェーンに対応することでガス代の問題を軽減しようとする動きが見られますが、まだ発展途上と言えるでしょう。
NFTの取引をする際はガス代が必須のため、事前に必要な資金を確認してください。
Decentralandの将来性

Decentralandで遊ぶ際には上記のような注意点がありますが、将来性も見込まれています。
Polygon(ポリゴン)に対応し新規ユーザーの流入が見込まれている
Decentralandはガス代が高いという欠点がありますが、その問題を解決するためにPolygonでの取引に対応しました。それにより、NFTの取引が低コストで行えるようになったため、新規ユーザーの流入が見込まれています。
コラボレーションを活発に行なっている
Decentralandは大企業や有名アーティストとのコラボレーションを行なっています。清涼飲料水メーカーのコカ・コーラは、2021年にNFTマーケットプレイスでファッションアイテムを発売し、その購入特典としてDecentralandで着用できるアイテムを配布しました。
また、2022年にはDecentraland上で大規模音楽フェス「Metaverse Music Festival」を開催し、日本を含む世界各国のアーティスト約150名が集結しました。
今後もこのような機会を設けることで、新規ユーザーの流入が期待できます。
まとめ
Decentralandはブロックチェーン技術を活用した、大規模はメタバースプロジェクトです。アバターを使ってメタバース内を探索し他のユーザーと交流したり、独自トークンのMANAを使ってアイテムやゲーム上の土地であるLANDを取引できます。
LANDへの投資やオリジナルゲームの開発、アイテムの作成・2次流通といった方法で収益化も狙えるプラットフォームです。企業などとのコラボレーションも活発に行い、今後もユーザーの増加が見込まれています。あなたもDecentralandの世界を体感してみてはいかがでしょうか。